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ソーシャルアートラボ公開講座「社会を読みかえる」
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近年, 音楽ホールや美術館に限定されない場で多様なアート実践が次々とおこなわれ,アートの外延が広がっています。また,社会的な課題に対してアートを活用することへの期待も高まっています。こうした状況の中,九州大学ソーシャルアートラボではアートを「世界の見え方や関係性を変える仕掛け」と捉え,アートと社会の関係性をあらためて問いなおします。
■日時, テーマ, ゲスト
・第1回: 6月25日(日)14:00-17:30
ソーシャリー・エンゲイジド・アートについての議論
ゲスト:藤浩志(美術家、秋田公立美術大学教授), 鷲田めるろ(金沢21世紀美術館キュレーター)
進行:ジェームズ・ジャック(九州大学ソーシャルアートラボ, アーティスト)
・第2回: 7月30日(日)14:00-17:30
アートを読みかえる〜フラットとリアルの思考〜
ゲスト:アラタ・クールハンド(イラストレーター、文筆家), 小崎 哲哉(エディター)
進行:藤枝 守(九州大学大学院芸術工学研究院教授、作曲家)
・第3回: 8月27日(日)14:00-17:30
メディアを読みかえる〜ビックラゲーションの現在〜
ゲスト:榎本 了壱(クリエイティブ・ディレクター、プロデューサー), 萩原 朔美(映像作家、演出家、エッセイスト)
進行:藤枝 守(九州大学大学院芸術工学研究院教授、作曲家)
■講座概要【第1回】
ソーシャリー・エンゲイジド・アート(社会と関わるアート)という言葉が2000年代ごろから欧米で聞かれるようになりました。アジア・パシフィックではどのような動きがあったでしょうか?こうした活動はどのような社会の変化をもたらすのでしょうか?作品と同時にプロジェクトや運動をつくることは,芸術や社会にどのような意味をもたらすのでしょうか?福岡を拠点とした活動も数多いアーティストの藤浩志さんと,国内外で多数の参加型プロジェクトに関わってきたキュレーターの鷲田めるろさんを招き,複雑に展開する現実の中で,アジア・パシフィックの一部である福岡から,芸術と社会の双方に新たな視点を見つけ出すことを目指します。(ジェームズ・ジャック)【第2・3回】
場所にこだわる。住み処にこだわる。拾得物にこだわる。日付にこだわる。移動にこだわる。行為にこだわる。記憶にこだわる。発信にこだわる。自分の体にこだわる。そのさまざまな「こだわり」に注視することによってアイデンティティの所在が確認され,そこから問いが生まれ,その答えが表現として読みかえられる。第2回,3回はシリーズとして,「こだわり」が読みかえのプロセスのなかで変容し,そこに「アート」や「メディア」といった領域が形成される状況を考えてみます。
地べたに根を下ろした住み処「フラットハウス」によって,居住空間の発想の転換を発信するアラタ・クールハンドさん。ウェブマガジン「REALKYOTO」や写真集『百年の愚行』などによって,現実(リアル)を編集する小崎哲哉さん。このおふたりから均質化する現状を読みかえる実践がみえてきます。そして,「ビックリ」と「コミュニケーション」を組み合わせた「ビックラゲーション」というセンセーショナルな造語を生み出した雑誌「ビックリハウス」の仕掛け人だった榎本了壱さんと萩原朔美さん。それぞれが歩んだ爆発的な活動の震源だった1960~70年代のパワーを現在に注入していただきます。
ますます制度化されつつある社会の読みかえは,こだわりをもったアートから始まります。(藤枝守) -
※募集は終了しました
募集期間 2017年6月6日(火) ~ 2017年8月26日(土)
各回14:00-17:30
会場 旧大名小学校内 福岡市スタートアップカフェ・イベントスペース 住所 福岡市中央区大名2丁目6-11 GoogleMaps
料金 無料(要申し込み)
各回50名チラシのダウンロード サイトURL http://www.sal.design.kyushu-u.ac.jp/lecture.html 主催 九州大学ソーシャルアートラボ 問い合わせ 092-553-4552