演劇
村川拓也『Pamilya(パミリヤ)』
2022.10.10 17:44 更新
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“介護の現場を舞台に
そこに現れる、もうひとつの「家族」”2022年度、久留米シティプラザでは、時代を捉え、独自の表現方法で応答しようと試みる意欲的な作品をセレクトし、「知る/みる/考える 私たちの劇場シリーズ」として、みなさまにご紹介いたします。本シリーズの第2弾として村川拓也『 Pamilya(パミリヤ) 』を上演いたします。
【英語字幕付き公演】★Click here for English(英語ページはこちら)
福岡の特別養護老人ホームで働くフィリピン出身の介護士が、舞台上で日々の仕事を再現し、自分自身のことや母国にいる家族について語る― 取材を重ね、現実の出来事をもとに制作する演出家、村川拓也。2019年、福岡の介護福祉施設を対象にリサーチを行い、出会ったフィリピン出身の介護士が出演する本作を制作しました(2020年初演)。このたび、すでに帰国していた介護士を招き、再演します。国を超え、現代社会に生きる誰もが無関係ではいられない、支える/支えられること、その本質を問う作品です。
【出演・スタッフ】
演 出:村川拓也
出 演:ジェッサ・ジョイ・アルセナス
ドラマトゥルク:長津結一郎
舞台監督:浜村修司
照 明:葭田野浩介(RYU)
字幕操作:城間典子
字幕翻訳:岩本史緒、出口結美子
宣伝写真:富永亜紀子
宣伝美術:永戸栄大
制 作:豊山佳美
2020年2月に福岡市内で初演された『Pamilya(パミリヤ)』。創作にあたり演出の村川拓也は、2019年の夏に福岡で介護福祉に関わる30名へのリサーチを行った。そこで出会ったのが、特別養護老人ホームで働く、フィリピンから来た介護福祉士候補生のジェッサ・ジョイ・アルセナスだった。福祉施設での日常が舞台上で淡々と再現された本作では、言語を通じた親密なやりとりと、身体同士の接触が入り混じる。その空間に目を凝らすことで、普段は気に留めることのない、しかしいまこの瞬間もどこかで毎日続いているかもしれないコミュニケーションに気づかされる。初演時に観客として居合わせた人々は、自分に近しい身内や、もしかしたらあり得るかもしれない自らの姿に思いをめぐらせ、終演後も語り合う姿が見られた。その後、新型コロナウイルス感染症の流行により本作を再び上演する機会は失われた。ジェッサは母国フィリピンに帰り、介護の仕事も辞めた。時を隔てて、人と人との接し方自体が変化したいま、初演から約3年の時を経て本作は再演される。すべてが変化したかのような世界において、舞台上で再現される日常とはいったい何か——。「Pamilya(パミリヤ)」はタガログ語で「家族」。フィリピンでは介護は家族が担うものという価値観があり、そのスタンスが日本の状況との差異を浮かび上がらせる。家族とも友人とも異なる「ケアをする/される」関係。異なる年代、経験、国、言語、そして社会の状況——フィリピン出身の介護士と、介護を受ける日本人の間で、いま再び紡ぎ出される、もうひとつの「家族」の物語。 -
※イベントは終了しました
期間・時間 2022年12月17日(土) ~ 2022年12月18日(日)
17日(土)開演18:00 、開場17:30
18日(日)開演15:00、開場14:30
※12/17(土)は終演後、トークイベントを開催。登壇者:村川拓也さんほか
※上演時間70分間予定
※英語字幕あり会場 久留米シティプラザ Cボックス 住所 〒830-0031 福岡県久留米市六ツ門町8-1 GoogleMaps
料金 (全席自由/税込)一般 3,000円、U25 2,000円、高校生以下 1,000円
※高校生以下およびU25チケットは入場時要証明書提示
※未就学児童入場不可
※託児サービス有(定員有/無料/要事前予約 TEL0942-36-3000)
※車椅子でご来場の方は事前に久留米シティプラザまでお問合せ下さい。チケット取扱 久留米シティプラザ2階総合受付(10:00~19:00/全館保守点検による休館あり)
久留米シティプラザオンラインチケット kurumecityplaza.jp/pages/ticket
チケット発売開始 2022年10月15日(土)10:00~サイトURL https://kurumecityplaza.jp/events/3854/ 主催 ◇主催 久留米シティプラザ(久留米市)
◇助成 令和4年度 文化庁 文化芸術創造拠点形成事業問い合わせ 久留米シティプラザ(久留米市)
TEL 0942-36-3000(代)
FAX 0942-36-3087